子持ちのバツイチで毎月養育費の支払いに困窮する探偵、
興呂木参次郎の事務所には閑古鳥が鳴いていた。
たまに入る依頼は大掃除の手伝いや迷子のペット探し。
助手の純平は、どんな仕事も誠実にやればきっと良い展開が開け
ますと、参次郎を励ますが、探偵のプライドが許さないとふてく
される参次郎。そんな二人の元にある日舞い込んだ、「ストーカー
に命を狙われている、助けて欲しい」という、ちょっと探偵事務所
らしい案件。喜んで依頼人の屋敷に乗り込む二人だったが、待って
いたのはストーカーも逃げ出すような腐りきった金持ちのドラ息子
だった。自作自演のストーカー事案に落胆する参次郎だったが、
ひょんな事から、依頼人の家に巣くう奇妙な事実に気が付く。
頼まれもしない案件に首を突っ込む参次郎と順平がたどり着く
事件の顛末は、嬉しくも切ない驚愕の事実だった。
※2015年4月に上演し、大好評を博した バツイチ探偵・興呂木参次郎の
事件簿、「よくしゃべるマダムたちは、パクチーより食えない」の続編です。
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